ゲーム会社に勤めるデメリット

前回はゲーム会社に勤めるメリットを説明させていただきましたので

今回はデメリットに関してご紹介したいと思います。

 

デメリット1:給与が安い

 

これはゲーム会社によると思いますが、基本的にゲームなどのエンタメ業界は

皆やりたがる人が多いので、ほかの業界に比べて給与が若干安いです。

 

例に挙げると、ゲーム会社で実際にゲームを作成する業務(ゲーム会社の営業、経理、総務の仕事は除く)の中で一番人気がないのはおそらくプログラマーだと思いますが

このプログラマーに関してもプログラマーシステム開発の派遣では平均単価が80万

(営業単価です。プログラマー個人に支払われる給与はそこから営業経費などを

差し引かれて多くても40~60万程度だと思います。)に対して

ゲーム会社の派遣やフリーランス契約の場合、派遣会社やフリーランス紹介会社を

経由すれば影響単価60万から差し引かれて最大40万~50マン程度だと思います。

 

プログラマーを例に挙げて説明させていただきましたが、

私のいた会社ではプランナーが20~18万(1~3年目)

デザイナーで25万程度だったと思います。

 

あれ?ほかの業種もそれくらいしかもらっていないですって?

じゃああまりデメリットにならないかもしれませんねw

 

デメリット2:仕事は難易度が高い

 

この点はゲーム関係の仕事を志す人でも見落としている人はたくさんいると思います。

私はプログラマーを担当していましたが、正直ゲームというのは下手なITシステムよりも量が多く、複雑な場合も多々ありますし、デザイナー業務は言わずもがな難易度が高いですし、プランナーに関しても技術はなくても仕事はできますが、仕事ができなくてもやっていけるほどプランナーの業務も甘くはありません。

 

例えばプランナーはゲームのパラメータ

(プレイヤーの攻撃値、HP、ゲーム進行クエスト、イベント、SE、画像の設定)などを

Excelや類似のデータテーブルで設定する必要がありますが、IDを基にして

複数のデータテーブルやファイルを参照することが多いため、データの相関関係が

つかめない人、そもそもその設定用のデータテーブル(ファイル)がどこにあるのか

自分で調べられない人などは業務が全くと言ってできない状況に陥ります。

(仕事ができなくても先輩や上司に好かれる人や、

いくらプレッシャーをかけられても仕事をしないで平気でいられる人なら

入社してしまえば給与をもらって生活できますが....)

 

デザイナーに関しては2Dイラスト、2DUI(メニュー関係の画像)、3D背景

3Dエフェクト、3Dモデル、3Dモーション、サウンドデザイナー(BGMやSEの作成)

をする業務はどれも難易度が高い専門職な上に、クリエイター気取りのディレクターや

先輩デザイナーに無意味にダメ出しやリテイクを何度もさせられる場合もあるので

かなり大変仕事だと思います。

 

またプログラマーに関しても、システム系の仕事ができる人でもゲームのプログラミングができるわけではないので専門性が必要とされます。

例えば、

 

・アクションゲームやRPG演出時のsin,cosを使ったベクトル計算

 (ミサイルのような軌道で球を動かしてみるとか、プレイヤーの次の位置の移動ポイント計算)

・メニュー関連UIのアニメーションのプログラミング

(2D UIデザイナーがアニメーションを制作してくれる場合もあります)

・プレイヤーやエネミー、プレイヤーの武器、アイテム用パラメータや

 ゲーム進行用クエスト設定用の データテーブルのシステム設計

・3Dモデルに対してのアニメーション(歩き、攻撃、ダメージモーション)の

 プログラミング設定

・3Dマップのカリング(カメラに表示されていない場所を非表示にすることでの

 グラフィック処理負荷軽減)

・3Dモデルの落ち影などの設定方法の調査・設定

 (各エンジンによってやり方が異なるため)

 

正直ゲーム制作は見た目の人間的雰囲気ではわからないですが、皆さん

専門職ばかりです。冷静に振り返ってもすごい人ばかりだなと思います。

(プランナーは専門知識がない一般人が多いですが...)

 

デメリット3:ディレクターが調子に乗っている人がたまにいる

 

全員ではないですし、謙虚なディレクターの方はいっぱいいますが、

「俺ってすげーだろ」的な偉そうで勘違いしたディレクターは結構多いです。

ディレクターってぶんちゃけ”静かなるドン(首領)”みたいな下手なコントロール

口出しをしないドンと構えた指揮官タイプが一番いいのですが、自分は何も

手を動かさない、下手をすればゲームの確認する環境すら自分のPCに構築していない

人も多いです。

(自分がかかわっているゲームをプレイしたことない人もいます)

 

こういうディレクターに限って無駄ない会議で人を集めて自慢話や

見当違いな大演説を1~2時間近く行ったり、平気で自分達が作っているゲームを

ディスったりするのでかなりモチベーションが下がります。

 

一番最悪なのはこういうディレクターに限って実はゲームをあまりプライベートでも

やっていなくて(仕事として一応研究目的でやっていますが、屁理屈や自分は知ってい

るのを自慢するためにやっているのが多いので)

面白いゲームを作るどころか変な仕様を言い出してゲームを

複雑にしたり、改悪したりする場合が多々あります。

 

デメリット4:狂犬のような性格がきついプログラマーが多い。

 

ゲーム業界以外でもこの手の攻撃的な性格の狂犬プログラマーは多いですが、

私のいた会社では半数ぐらいこの手のタイプでした。

ほかの会社から来た人からもこの手の話を聞くことが多いので

ゲーム業界のプログラマーは性格が悪い人が多いのかもしれません。

 

この問題ですが、一緒に仕事をする温厚なプログラマーだけではなく

デザイナーの方にも高圧的に接する人が多いので注意が必要です。

ゲームというのはプログラマーが作るシステムに支配されているので

プログラマーがやさしく教えてくれないと複雑すぎてデザインリソース

(3D、2D画像、サウンド)をゲームに反映できないのですが、

それらのシステム的な制約を何ら説明しないまま

「これはこういうデータフォーマットにしておかないとダメだろ!」と

いきなりキレて癇癪を起すプログラマーがかなりいてトラウマになりました。

 

デメリット5:たまに会社がつぶれる(笑)

 

皆さんもゲーム会社の倒産の話は大手でも聞いたことがあると思いますが

参入障壁が低い分、下請けの会社(大手が所有権を持っているゲームだが開発は

下請けの制作会社に丸投げしているケース)が倒産することは他の業界より多いかも?

安定していて終身雇用に向いている業界とはいいがたいかもしれませんね。

 

会社が倒産すれば給与が未払いになる可能性もないわけではないのですし

次の働く企業を探す必要があります。

 

デメリット6:たまに徹夜もあるかも

 

一時期は納期前(に関係なく)徹夜で家に帰れない、残業が多い

なども聞きましたが正直今は業界全体でもそういった時間拘束に関しては

多くないと思います。ただ私も納期前などは何回か徹夜を経験して

会社をホテル代わりにしたことは何回もありましたw

 

 

まだまだ気が付いていないデメリットがあるかもしれませんが

楽しいだけでは済まされないという点をご紹介させていただきました。